カフェインとパフォーマンス

ランナーの栄養戦略において、カフェインの摂取はパフォーマンス向上に寄与する可能性があります。以下に、カフェイン摂取量とその効果について、解説します。

体重1kgあたり3~6mgのカフェイン摂取が、持久力運動のパフォーマンスを向上させる効果があるとされています。 ​例えば、体重60kgのランナーであれば、約180~360mgのカフェインに相当します。​この範囲内の摂取量で、持久力の向上や疲労感の軽減が期待できます。​

摂取タイミング

カフェインは摂取後約60分で血中濃度がピークに達するとされています。 ​そのため、トレーニングやレースの約1時間前にカフェインを摂取することで、最大の効果が得られる可能性があります。​

個人差と注意点

カフェインの効果には個人差があり、遺伝的要因や日常的なカフェイン摂取習慣によっても異なります。 十分な効果を期待するためには1週間ほど「カフェイン絶ち」が必要そうです。​また、高用量のカフェイン(体重1kgあたり9mg以上)の摂取は、副作用のリスクが高まるため推奨されません。​さらに、カフェインの過剰摂取は不安感や睡眠障害、痙攣、頭痛などを引き起こすため、適切な量を守ることが重要です。​致死量は3000㎎~5000㎎以上とされています。

まとめ

カフェインは適切な量とタイミングで摂取することで、ランナーの持久力向上に寄与する可能性があります。​しかし、個人差や副作用のリスクも考慮し、自己の体調や反応を観察しながら摂取を調整することが重要です。今のところドーピング取り締まり対象薬物ではありませんが、節度をもって摂取しましょう。


J Int Soc Sports Nutr. 2021 Jan 2;18(1):1. doi: 10.1186/s12970-020-00383-4.International society of sports nutrition position stand: caffeine and exercise performance.Nanci S Guest et al

Nutrients. 2022 Dec 28;15(1):148. doi: 10.3390/nu15010148.Effects of Caffeine Intake on Endurance Running Performance and Time to Exhaustion: A Systematic Review and Meta-Analysis. Ziyu Wang et al.

コメント

タイトルとURLをコピーしました