走れない日に、メディシンボールをやる
社会人になると、
- 時間が取れない
- 寒い
- なんとなく走る気力が出ない
そんな日がどうしても増える。
私の場合、年末は特にそうで、「今日は走らなくていいか」となりがちだ。
そんな時によくやっているのが、メディシンボールトレーニングである。
使っているのは直径15cmほどの3kgの小径ボール。
メディシンボールはその名の通り、もともとは医療・リハビリ用途として使われてきた器具らしいが、実際に使ってみると「筋トレ」というよりも身体の連動を作る道具という印象が強い。
実際にやっている種目
種目名は正確でないかもしれないが、内容はだいたい以下の通り。
- オーバーヘッドで前方へ高く・遠くに投げる
- オーバーヘッドで後方へ高く・遠くに投げる
- 体の左右から捻って投げる(ローテーション)
- ボールを地面に連続で叩きつける(スラム)
- ボールを持ったままランジ
- ボックスジャンプに絡めて投げる
いずれも腕だけで投げる意識はなく、股関節と体幹の連動を重視している。
回数は1種目につき10回前後。
きっちり決めているわけではなく、「キレが落ちる前」「なんとなく疲れてきたところ」で止めている。
最大筋力を狙わなくていい理由
一般的に、
- 最大筋力 → 高重量・低回数
- パワー → 中重量・中回数
と言われる。
では、走力アップを狙う場合はどうなのか。
文献をざっくり整理すると、走動作では
- 接地時間は非常に短く
- 最大筋力を出し切る前に離地している
ことが分かっている。
つまり、走りに必要なのは
「どれだけ強く力を出せるか」よりも
「どれだけ速く力を立ち上げられるか」
(Rate of Force Development:RFD)
軽〜中重量のメディシンボールを、速く・爆発的に投げる動作は、このRFDを刺激しやすいとされている。
実際、メディシンボールトレーニングでは
- 最大筋力(1RM)は大きく変わらなくても
- パワーや投擲速度が向上した
という報告が複数あり、神経系の適応が主な要因と考えられている。
回数10回前後は多いのか?
「最大筋力を狙うなら低回数では?」とも思ったが、
走力アップ目的であれば10回前後は問題ないと感じている。
理由は単純で、
- 3kgという重量はそこまで重くない
- 10回目あたりでキレが落ち始める
- それ以上やると“作業”になる
パワートレーニングの原則としても、
動作速度が落ちる前で止めることが重要とされており、
疲労困憊までやる必要はない。
結果的に、
- 神経系への刺激
- 軽い心肺負荷
の両方が得られ、「走ってはいないが、何もしていないわけではない」感覚が残る。
社会人ランナーとの相性が良い理由
メディシンボールは、
- 短時間で終わる
- 屋外で走らなくていい
- フォームが崩れにくい
- 翌日に疲労を残しにくい
という点で、社会人ランナーとの相性がかなり良い。
「今日は走れなかった」という罪悪感を減らしつつ、
次に走る日の感覚を良くしてくれる補強だと思っている。
本当はシーズンを通して継続した方が良いのだろうが、
少なくとも私は年末や冬場の“逃げ道”として定着している。
まとめ
メディシンボールトレーニングは、
最大筋力を高めるためのものではなく、走るための力の使い方を整える補強として有効だと感じている。
特に、
- 軽〜中重量(3kg前後)
- 爆発的な動作
- 10回前後でキレ重視
という条件は、
走力アップを狙う社会人ランナーにとって現実的かつ続けやすい。
走れない日があっても、
「今日はメディシンボールをやったから良し」と思える。
その積み重ねが、結果的に走りを支えている気がしている。
二人組で練習できるなら大径のソフトメディシンボールがお勧めです。


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